トランシーバーごっこ


携帯電話やインターネットの普及した昨今ではとても想像できないことですが、子供時代、夜、家に帰ってから友達と連絡をとるのは実は大変難しいことでした。夜、友達と連絡をとる手段をあの手この手で工夫して考えたものです。

1.ロケット花火を時間を決めておいて打ち上げる

これはいわゆる「のろし」です。8時に上げるからなどと学校で打ち合わせておいて実際に友達の家の方で花火が見えるとわくわくしたものです。

2.屋根に登って連絡をとる

近所迷惑もはなはだしいのですが、屋根に登って近所の友達と大声で連絡をとったことがあります。声が届かないときは懐中電灯を点滅させて連絡をとりました。モールス信号は知りませんでしたので独自に決めた暗号でやりとりしました。

3.トランシーバーで連絡を取る

以上を試行したあげくにたどり着いたのが無線を使った連絡方法です。最初は学研のおもちゃのトランシーバーあたりで試しましたがなかなかうまくいきませんでした。合法CBのトランシーバーやアマチュア無線機を買ってもらえたほんの一部の「特権階級」がトランシーバーで連絡を取るという幸運に恵まれました。夜な夜な宿題を教えあったり、怪談話をしたり、クラスのマドンナの話をしたり、それはもう楽しい世界でした。

現代っ子は今のところメールなどでの浅いつながりが多いように思いますが、ネットの常時接続でのボイスチャットや将来普及が予想されるIP電話など無料で何時間でも話せる通話手段で同級生の子供部屋同士のホットラインを是非お父さん作ってあげてください。きっと無二の親友ができることうけあいです。私も20年以上続いている親友をトランシーバーごっこで作りましたので・・・。