年末年始


昔ながらの遊びを今も継承している年末年始・・・子供に昭和30年代のわくわくを伝授する格好の場になっているように思います。

このコーナーではまず年末年始の幼心にはまったアイテム「高嶋暦」を紹介します。私は首都圏に長期間住み、とある事情で生まれ故郷の田舎に移り住んだ経歴を持ちますが、田舎の正月でまた出会ってしまった懐かしいアイテム・・・それは下の写真の「高嶋暦」です。

年末、新聞店が挨拶代わりにくばるこの本は私の親には不要のものらしくすぐに子供の私にくれました。ところがこの内容といったら退屈な正月を十分楽しませてくれる内容でした。コックリさんとか心霊現象めいたものが実は大好きな多感な年頃は下の写真のような図に興味深々でした。

家のどの方角にあるものによって何が吉で何が凶か記載してあるこの図を見ながら我が家にはなにか家相上問題ないか調べて回りました。加えて年末には紙飾りを各入り口に飾る習慣があったので、自分で調べた凶相の場所に紙飾りを張ったり塩を盛ったりして手を合わせたりしました。高嶋暦にはこの一年の行事予定などもかかれていて夏休みなどのページを見て暑い楽しい夏が早く来ないものかと思いをはせました。一年間毎日、高嶋暦を読んで過ごそうなんて考えるわけですが、そこは3日坊主とはよく言ったもので、三が日をすぎると高嶋暦のことなどすっかり忘れてしまって、お年玉の使い道に思いは移ってしまいました。高嶋暦は退屈な正月の生み出した子供の遊び心の逃げ場だったのかもしれません。

年末年始といえば「除夜の鐘」です。早く寝なさいといわれない大晦日は退屈な紅白歌合戦を強制的に見させられてもわくわくするものでした。年越しの除夜の鐘が本当に108回あるのか数えたりしました。今は除夜の鐘は首都圏の特に新興住宅地では聞くことが難しくなって今しました。故郷に帰ったら10箇所近くの寺からの除夜の鐘が聞こえて大感激しました。我が子も普段聞きなれない夜中の鐘の音に「お化けが来たのかも」と大興奮でした。昔も今も子供をひきつけるアイテムは変わりません。

正月は「すごろく」と「凧あげ」が定番です。これは今も変わりません。ただ私の幼少の頃はすごろくの王様といえばタカラの「人生ゲーム」でした。下の写真は大事にとってあった秘蔵の人生ゲームです。

人生ゲームは贅沢なプラスチックの立体模型の飾り付けのあるキングオブ「すごろく」でした。下の写真懐かくありませんか?

このゲームの面白いことは途中に「結婚」がありパートナーを車に乗せることがあるということです。子供時代は「マドンナ」と結婚する時を想像し小さい車の駒にピンクの女性のピンを刺すときにどきどきして胸がきゅんとなったものです。甘酸っぱい思い出をお持ちの方も多いと思います。幼少のお子さんには「人生ゲーム」はちょっと難しいので下記のすごろく「ポップアップゲームブック」がおすすめです。

昔懐かしい飛び出す絵本のすごろくです。下の写真のように冒険心あふれる飛び出すアイテムの回りをすごろくの駒が回ります。所々にわなが仕掛けられていて一回休みになったり駒が戻ったりします。下の帆船のデッキの上など見ているだけでわくわくしませんか?

「たこあげ」も定番ですね。子供にお年玉代わりに初売りで安売りされている怪しげな凧を与えました。困ったのはすぐに、壊れてしまうのでいろいろ補強をしてパランスをチューニング(!)、いろいろやってやっと空高く上がりました。昔とった杵柄、忘れていないものです。子供にも「パパすごい」と誉められてしまいました。