AirH" Phoneで秘密無線交信
AirH" Phoneを手にすれば真っ先に頭に浮かぶのが、これでMSNメッセンジャーなどの音声チャット機能を利用すれば、夢の定額のIP携帯電話が実現するのではということです。まさに友達とのトランシーバーごっこそのものがAirH" Phoneで実現できるのか、早速実験してみました。 用意したのは下記写真の3点、AirH" PhoneとノートPCとヘッドセットです。ヘッドセットは秋葉原のパーツ屋で¥100円でゲットしたしろものです。これだけ並べると結構がさばりますが、秘密基地でヘッドセットをつけてPCに向かっている姿を想像してください。まさに秘密諜報部員の世界です。ノートPCに迷彩色のシールなどはるとムード満点です。 実は私が現在利用可能なインターネット常時接続はAirH"
PhoneとCATVインターネットのみです。CATVの方はグローバルアドレスではなくMSNメッセンジャーが使えません。このため下記の2つのボイスチャットのサービスを使って実験してみました。 聞いてみてすぐわかったのは音質は全く問題ないということです。12Mのブロードバンドと32KのAirH" Phoneのどちらも全く同じ音質ということはデジタルの世界ではあたりまえのことかもしれませんが人のボイスチャットを聞いているだけでは全く問題が無いことにちょっと感激です。 それでは32Kで速度は十分なのか・・・実は低速回線でボイスチャットを行う場合の最大の問題は自分の声が相手まで届くのに時間がかかるということです。ボイスチャットのソフトは自分の声をまずデジタルデータ−に変換します。デジタル化された音声データ−はある程度の大きさがありこれを相手に送るのに、ブロードバンドでは一瞬の時間ですみますが、32Kでは結構時間がかかります。ちょぅど30Kくらいの写真をダウンロードするのにブロードバンドでは一瞬で表示されるのが32Kでは上から順に少しずつ表示されるのと似ています。 このため自分がしゃべり終わってしばらく待っていないと相手からの返事が帰ってこないという状況になります。自分がしゃべった時間と同じくらいの時間待たないと相手からの返事が帰ってこないというわけです。従って電話のようにしゃべりながら相手の声を聞く同時送受信はAirH" Phoneでは不可能です。でも昔おもちゃのトランシーバーでやったことのあるような、自分がしゃべっている間は相手は聞きに回る単方向通話は返事が返ってくるのに時間はかかりますが問題なく行えます。円滑にAirH" Phoneでボイスチャットを行うには自分がしゃべった後「どうぞ」をつけるという無線交信のルールをマスターすることが必要です。是非上記のeQSOで無線交信のやり方を聞いてマスターしてから、AirH" Phoneでボイスチャットに挑戦してください。 でもトランシーバーのようにしか話せないのが逆にスパイごっこではムード作りに一役買っています。時々音声がとぎれたり相手からの返事が遅れるということは最前線にいるスパイにとっては日常茶飯事です。このような困難を乗り越えながら通信することにトランシーバーごっこの極意があります。なにせいくら時間がかかっても通信料金は加算されませんから相手のゆっくりとした返事を待つのも一興に思えてきます。 |